熱電対の寄生起電力

素線が均一の場合は、両接点( 温接点と冷接点) の温度差で起電力は発生するので、素線途中に高温の部分があっても影響はありません。ところが素線が不均質の場合、局部的に熱起電力が発生することがあります。これを寄生起電力と言い、温度誤差となります。

素線に繰り返し加工歪を加えた場合、あるいは長時間にわたり局部的に高温にさらされた場合には、不均質度が大きくなり発生しやすくなります。特に長尺熱電対の場合は注意が必要です。

長尺熱電対の場合の不均質のチェックの方法としては、温接点を検定炉内の挿入したまま途中部分をバーナー等で局部的に過熱して、起電力の変化を見ることで発見できます。