熱電対の寿命について

熱電対の寿命については、明確な資料はありません。参考的な資料としてJIS C 1602 では下記の様に記しています。

熱電対の種類 連続使用時間 (h) 各温度での起電力変化 (%)
常用限度で 過熱使用限度で
B 2000 50 ± 0.5
R 2000 50 ± 0.5
S 2000 50 ± 0.5
K 10000 250 ± 0.75
E 10000 250 ± 0.75
J 10000 250 ± 0.75
T 10000 250 ± 0.75

上記データは、清浄な空気で連続使用した場合の値です。熱電対の寿命は一般に常用限度付近で15 ~ 20℃上下することにより、半減または、倍増すると考えて差し支えありません。
またシース熱電対の場合は、常用限度で使用して( 清浄な空気中で連続使用)10000 時間、起電力変化0.75%を目安としています。(JIS C 1605) 常用限度はA -K熱電対は 4 ページを参照ください。

熱電対の
種類
水 素 一酸化炭素
炭素
硫黄 金属製ガス 備 考
R ・弱い
・脆くなる
・起電力低下
・よわい
・断線する事あり
・弱い
・脆くなる
・Fe, Ni に弱い
・起電力低下
・Si に弱い
K ・弱い、抵抗増加
・脆くなる
・起電力低下
・弱い
・起電力低下
・クロメルが弱い
・断線する事あり
・Feに弱い
・起電力低下
E ・クロメルが弱い ・クロメルが弱い ・クロメルが弱い ・弱い
J ・強い ・やや強い
・炭素には安定
・鉄が弱い ・やや強い ・鉄のサビ 有り
T ・使用温度が低いので影響なし ・銅の酸化されやすい